『夕凪の街 桜の国』レビュー

 昭和30年から現在までのヒロシマを巡るストーリーを叔母と姪に当たる二人の女性を中心に描いていく。

 原爆というものがいかに長い間、人々心に影響を与えるか。後半の主人公の七波なんて私と生まれた年が一緒だ。昭和50年代に生まれた人ですら原爆が生む差別の中で生きている。原爆で家を失った人々が住む原爆スラムが完全になくなったのも昭和50年代だと言うのだから驚きだ。ヒロシマは今もヒロシマなのだ、その現実から目を背けてはならない。
 2004年に書かれたこの本は、人々が原爆という現実を背負って、それでも強く生きている様を描いている。

 ヒロシマを風化させない一冊。

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