『マイティ・ソー バトルロイヤル』はシェアハウス・ウィズ・ソーだった

 11/3から日米などで同時公開されたマーベル映画の最新作で雷神ソー三部作のラストである『マイティ・ソー バトルロイヤル』。公開初日に見に行ったけど、超良作でした。

 今回書きたいのはこの映画の監督がニュージーランドの新鋭監督タイカ・ワイティティであるということについてです。
 タイカ・ワイティティ監督といえば、ヴァンパイアの共同生活を描いたモキュメンタリー・ホラー。コメディの『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』が有名です。この映画のヒットによってマーベル映画の監督を射止めたといっても過言でないでしょう。

 ヴァンパイアは何百年と生きるので、共同生活するヴァンパイア達の年齢は百年単位でバラバラ。ジェネレーション・ギャップは人間の比ではありません。さらに、狼人間や人間といった他種の者達とも共存して生きていかなければいけない。全編コメディながら、そこには移民などの自分と異なる人々との共存という現在の社会問題のメタファーがあるように見えました。
 調べてみると、ワイティティ監督はマオリの父とユダヤ系ロシア人の母との間に生まれたということで、そういったこともこの映画と関係しているのかもしれません。

 今回の『マイティ・ソー バトルロイヤル』もシェアハウスと同じテーマがあったように思えます。
 ソーやロキ、ハルクといった登場人物達はそれぞれに心の傷や性格の難があり、力を合わせて戦うまでにはいくつもの波乱があります。その過程はただコメディ的に面白いというだけでなく、それぞれのヒーローのキャラクターが非常によく出ていて、そのキャラクターをより好きになることができます。
 このようなそれぞれ違う特徴を持った人達が共存していくというテーマは『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』と同じものです。ワィティティ監督は大きくスケールアップした映画の中でも前作と同じテーマを描いているのです。
 実は、このクセのあるヒーロー達が共闘して素晴らしいチームになっていくというのは、最初のヒーロー集合映画『アベンジャーズ』でも全く同じに描かれていたのです。奇をてらったように見せて、実は王道というのも『マイティ・ソー バトルロイヤル』の大きな魅力だと思います。
 

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