今こそ見たい一本 「神々と男たち」

 アルジェリアで現地の人々と共に暮らしていたフランスの修道士達。しかし、近くでテロが起き、身の危険が迫る。彼らは殉教を覚悟し留まるか、国外へ逃げるかの選択を迫られる。。。
 1996年にアルジェリアで実際に起きたフランス修道士誘拐殺人を映画化。

 「神々と男たち」というタイトルは邦題をつけた人の間違いではない。本来、一神教のキリスト教には”神々”という表現はないはずだが、映画の原題には男も神も複数になっている。この修道士達は長くアルジェリアのイスラム文化にいる中でイスラム教の信仰にも理解を示し、自分達の信仰と融合させ地域に溶け込もうとしている。映画序盤ではその試みが報われるシーンもあるのだが。。。
 この映画のいいところは、修道院に入って全てを神に捧げているはずの人達が、いざ実際に命を神に捧げるかという様な状況になった時に、本当にそれでいいのか時間をかけて議論して悩みぬく姿を描いているところにあると思う。苦悩する日々の生活の合間に流れる賛美歌が不気味なほどに美しい。

 つい15年前に本当に殉教した人がいるという事実。そしてその場所が現在(2013年)の日本人にとって忘れることのできない事件のあった国、アルジェリアであるという事実。
 この映画はキリスト教徒でない人にも心に残る力を持っている。

 追記
 ISISのニュースがあった今、多くの日本人に見てもらいたい一本。

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