お茶の間席巻!『バトルシップ』 日本よ、これがバカ映画だ

 昨日の日曜洋画劇場ご覧になったでしょうか? そう、昨日は日本中が震撼した衝撃の問題作『バトルシップ』が放送されたのでした。

final

 地球から送られたビーコンに反応してエイリアンの船隊がハワイに飛来してくるわけですが、なんと宇宙から来たエイリアン艦隊と地球の普通の艦隊(もちろん空など飛べない)がガチンコ勝負するというメチャクチャな展開をする奇跡の映画です。
 さらに、戦える戦艦がなくなって主人公が展示してる第二次大戦時の戦艦ミズーリまで行って「まだこいつがある」みたいなこと言うんです。「いや、そんなの誰が動かせるんだよ」とかみんな突っ込んでると、突然どっからともなくわんさか屈強なじいさんが現れて戦艦ミズーリを動かします。なんだ、この熱すぎる展開!

2015-05-04 23.00.54

 この戦艦ミズーリ、宇宙人の攻撃に耐える耐える。そう、戦艦は厚い装甲と高い攻撃力を持った男のロマンなのだ。飛行機が戦争の中心になって第二次大戦後すっかり表舞台から姿を消したけど、「敵だったお前らジャップにもこのロマンは伝わるだろ!」という製作者の声が聞こえてきます。
 ひょっとしたら戦艦にロマンを感じるのは広い世界でアメリカ人と日本人だけかもしれません。

2015-05-04 23.00.48

 ボードゲームの映画化に2億ドルの予算をつけちゃう時点でもう色々おかしすぎるわけですが、見事にそのバカっぷりに徹した映画でした。

 ただ、一つ声を大にして言わなければいけないことがあります。実はこの映画けっこう考えてあります。いかにも米軍万歳なプロパガンダ映画に見えながら実はこの映画はそういう映画ではないのです。
 まず、この映画の最初で環太平洋合同演習のサッカー大会があるんですけど、その決勝が日本VSアメリカ。もちろんストーリーの都合上ということもあるんでしょうけど、よく見てみるとサッカーが得意そうな南米や環太平洋合同演習に参加している一部のヨーロッパの国が全然出てないんですね。このへんちょっと気になります。
 そして大きな点がもう一つ。相手のエイリアン達がとんでもなくいい奴らなのです。普通こういう映画の敵は徹底的に嫌な奴でいい。その方がすっきりします。ところがこの映画のエイリアンといったら、戦闘意思のない民間人は殺さないわ、軍人ですら脅威がないと判断すれば見逃そうとする紳士っぷり。さらに捕まった味方を助けに敵艦深くまで乗り込んでくるいい奴全開なのです。
 おそらく『バトルシップ』はバカ映画の仮面の下にもう一つの顔を持っていそうです。こういう考察が入り込む余地を与えてくれるのもいい映画の条件です。

 こんな名作を見逃してしまったあなた、今からでも遅くはない。『バトルシップ』ぜひご覧あれ。

Share Post :

More Posts

コメントを残す