消費税でも9条でもない 衆院選2017年の真の争点はこれだ!

 盛り上がってるのか盛り上がっていないのかいまいち分からない今回の衆院選。

 ズバリ今回の選挙の争点は「いかに分断を防げるか」 であると思う。

 先日のゲンロンカフェで東浩紀さんは安倍政権の問題点を、安倍VS反安倍の対立の形を強くしてしまったこととしていた。個別の政策うんぬんではなく分断を強めたことににこそ安倍政権の問題があるというのだ。

緊急開催! 衆議院選挙に大義はあるのか! リベラルはどうなるのか! – ゲンロンカフェ

 安倍政権のよく言われる問題点は実は争点になりづらい。
 アベノミクスの是非と言われても、アベノミクス自体が曖昧なので判断が難しい。経済動向は政治の影響だけで決まるわけではない。
 いわゆる再分配についても、安倍政権は従来は経済成長の結果として再分配が達成されるとしていたが、その路線を変更して教育の無償化を政策としてするようになった。もちろんその為には増税が必要だが、それを何の税を上げるかというのはテクニカルな話で選挙で問うべきものなのかは難しい。
 安保法制や憲法改正についてはさらに複雑だ。現状と9条改正による自衛隊明記の違いが分かる人はどれくらいいるのだろうか? 
 安保法制を巡る不思議は前回の記事でもふれた。多くの人がよく分からないのに日本ではここが大きな争点になっているのが日本の政治の難しいところだ。

日本のリベラルはなぜ壊滅したのか

 安倍総理は野党に対して「印象操作だ」と言うことが多いが、実は安倍政権こそが印象操作内閣だと思う。アベノミクスがその代表だが、具体的な意味合いが乏しく評価が難しいだから野党もボヤッとしたイメージ的な批判が多くなってしまう。安倍政権打倒として生まれた小池百合子の希望の党がこの特徴がさらに顕著なのはなんとも皮肉だ。
 さらに、安倍総理は話し方や話す内容が嫌いな相手にとって癪に障る感じが強い人である。挑発にも乗ってしまいやすい。これによって政策の方向性の是非よりも、与野党やその支持者同士の対立が激化することんになった。SNS社会はそれをさらに加速させた。
 先日の報道ステーションの各党首の第一声の分析はとても興味深かった。どの党首も他党、政権批判にとても多くの時間を割いていた。

 ここで大事なことは、こういった分断は決して日本だけのことではないということである。
 イギリスのブレグジット。アメリカのトランプ大統領誕生。どちらにも共通しているのは大きな分断が見られた点だ。反対側の決断はありえない愚か者のすることで正さなければならない。もしくは、自分達はこの決断しかできないし、それを拒むのは敵である。両陣営が激しく対立する場面が世界中で見られた。
 そしてこういった分断がある民族と別の民族とか、地方と都市とか、そういった単純に区分けできるものの間で起きるだけでないことを今日本人は体験として分かったはずだ。
 こういった殺伐としたことがなぜ起きるようになったのだろうか。イギリスで保育士をするブレイディ・みかこさんは生活が以前より余裕がなくなったことが他者への寛容さを弱めたのではないかといったことを書いていたが、これはかなり理があると思う。

 で、今回の選挙の争点である。
 私は分断を弱めることができるかどうかが大きな争点であると考えている。
 他党を批判するタイプの選挙戦がどれだけ行われるのか。正反対の勢力と分かり合える、すり合わせをできるような流れがどれくらい生まれるのかが今後の日本を左右する大きな鍵となるだろう。
 そういった意味で私は反安倍であると同時に、反安倍でもないことになる。分断を煽る安倍政権を支持できないと同時に、反安倍と分断の姿勢を取ることもできないからだ。
 そういった意味でも今回はただ投票にいけばいいというものでもないだろう。投票率が上がれば無党派は自分達の勢力に投票するはずだという考えも、自分が正しく相手が間違っているという分断である。自分が正しく相手が間違っているというスタンスは分断である。どれだけ分断のスタンスを取らない人が出るかが今回の選挙の真の争点であると思う。

 はたしてどのような選挙になり、どのような結果になるのか。。。
 

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