世の中には自己実現によるセルフ詐欺というものがあるのかもしれない。。。

 仮想通貨取引のコインチェックが580億円あまりの仮想通貨を盗まれたことが大きな話題となった。
 興味深かったのは、思想家の東浩紀さんが指摘したことだ。コインチェックの和田晃一良社長は「ビリギャル」を生み出した人生のストーリー投稿サイト「STORYS.JP」をつくった人なのだ。東浩紀はそこから今回のコインチェック騒動は仮想通貨という新技術が生み出した問題というよりは自己実現に関係するものだと述べていた。
 人の自己実現したいという願望をビジネスとしたものということらしい。人生を物語化して商品化しようとする「STORYS.JP」と同じように、コインチェックも仮想通貨という投機で一発当てるという願望を相手とした商売であるということだろうか。
 
コインチェック和田社長27歳、出発点は「ビリギャル」

 こういうものは決して少なくない。投機であったり、生き方指南であったり、ある種のコミュニティの参加であったり。。。人の自己実現したいという願望を相手に商売をする。もちろんそのこと自体は決して悪いことではないが、必要以上に煽ったり、準備が行き届いてないのに身の丈以上のことを外部に宣伝するなどしていると、どこかでトラブルが起きて時に犯罪になる。だいたいはねずみ講チックなものになって破綻する。今回のコインチェックは新しくも何にもない。ただの投機のねずみ講のようなものだった。
 今回のコインチェックの騒動は本人が意識してない(かもしれない)詐欺行為という以上に、自分自身をも自分の自己実現を叶える為に暴走してしまったように見えた。客に被害を出すだけでなく、自分も破滅していく。それは自分自身を詐欺にかけるセルフ詐欺のようなものではないか。

 自己実現や承認欲求を利用するかのように粗いビジネスを立ち上げている人達が、その計画性の甘さや拙さとそれに不釣り合いな大きな事業規模で破滅していく。これはワナビーからお金を巻き上げるという詐欺チックという面だけでなく、自分で自分を詐欺にかけるセルフ詐欺といえる側面もあるのではないだろうか。。。

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